ホームヘルパー 介護士の実態
こんな言葉をご存じだろうか?
「子供叱るな来た道だもの 年寄り笑うな行く道だもの」
誰が一番最初に言ったか、定かではないんですが
ある一説によると浄土宗の熱心な信者であったとのことです。
この言葉を私が初めて聞いたのは、小学生の頃でした。
自分の機嫌で子供を叱る親、年寄りを笑う若者。
そんな理不尽な現代社会において、もっとも必要な言葉ではないでしょうか。
そして誰しも、正しく子供を導けるような職に就きたい
弱い立場のお年寄りを護れるような職に就きたい
そう願って、教師や保育士、介護士やホームヘルパーという職に就くのです。
特に介護士やホームヘルパーは頑張って資格を取得し、いざ働いてみると実態は
やはり、夢は夢のままで終わらせておけば良かった、と思われる方も多い職種です。
賃金の問題はさておき、働くうえでは様々な知識が必要不可欠です。
入浴、排泄、食事介助は必ずありますので、抵抗がある方は耐えられなくなって辞めていかれる方も多いと聞きます。
しかも人間相手の職務ですので、良くも悪くも自分自身がしたことへの責任は
重く圧し掛かってきます。
それが辛い場合もあるでしょうし、逆に喜びの声が貰えると確かな仕事への自信に繋がります。
ですが、問題はやはり人間を相手にする、というところでしょうか。
事業所によって実態の大差はあるかもしれませんが、まず、女性が多い職場でもあります。
ある女性は某ヘルパー派遣会社に登録して2年になる職員でした。
派遣会社からの主な仕事内容は、訪問介護。
一人暮らしのお年寄りや介護認定を受けた方のところへ訪問して
介助と共に家事全般のお手伝いをさせて頂く事が多かったそうです。
しかし派遣される訪問介護のご自宅は、毎回バラバラ。
初対面の利用者様が多く、勝手がわからない。
更には、
「前の人が良かった」
「こんな乱暴な介助はされた事がない」
「こんな不味い料理は食べたくない」
など訪問するたびに利用者様からのクレームが絶えず、すべてホームヘルパーである彼女へと向けられてしまいました。
利用者様は個人ですので、個々の性格や好みを把握するには、初対面では限界があります。
派遣会社の上司へ固定での訪問を申し出た所、却下されてしまったそうです。
しかも、利用者様からのクレームが多いのはすべて彼女の対応がお粗末なせいだと、罵ったそうです。
その女性は暫くして、その派遣会社を辞め、別の事業所へと移りました。
このままでは、好きで始めた筈の仕事を嫌いになってしまう。
それが大きな理由だったと語っていらっしゃいました。
好きな事を仕事にするのは、簡単な事ではありません。
ですが、職場の環境や雇用する側の人間が粗悪だったために、
挫折し苦悶し、嘆き悲しむ結果を産むこともあるのです。
そうなる前に、まずは気軽にご相談ください。
本当に好きな仕事を、続けていくための第一歩です。